拝啓、穴の底

私は文章を書くのが苦手です。

ブログを書き始めようとしているやつが何を言っているのかと思われましょうが、

今の時代こういうことは先に言っておかないと後から、期待はずれ!、金かえせ!、不謹慎!炎上!という事態に陥ってしまうだろうに先に言いました。

 

そもそも私は読むことが好きです。そのため、自分もついつい素敵な文章を書く作家たちと同じようにウイットに富み、ユーモアがあり、時には泣かせる文章が作れると錯覚しがちなのですが、それは大変な間違いでした。

そもそも文章を書くのが下手なの!

それを実感したの小学6年生の修学旅行の時。

 

その頃の私はやはり読書好きな女子児童でした。

1人1枚しかない代本板と図書室にある本の交換でしか本を借りることができないルールに辟易としていた私は、さらになんの根拠も無しに自分も文章を書くのが得意であると思いこんでいました。

 

そんな、6年生の修学旅行。

4コース程行き先があるなか、私は一番人気である、その頃出来たばかりの六本木ヒルズを希望していました。

当時色々なメディアで完成を報道されていた六本木ヒルズは予想通り大人気であり、希望者多数で、見学者は作文で決められる事になりました。

あまり良く覚えていないのですが、作文のテーマは六本木ヒルズで何を学びたいかというようなものだったと思います。

読書家であるため、自分も綿矢りさ(当時最年少芥川賞)ばりの大作家であると思い込んでいた私は、六本木ヒルズは日本経済の中心で発展していく様子を目の当たりにしたいというようなそんなしゃらくさい内容を書いたのだと思います。下手な文章で。

結果は見事落選。

私は人気最下位の警視庁の見学をする班となりました。

 

今思うと六本木ヒルズより断然普段見る事ができない警視庁のほうが絶対に面白いと思うのですが、その頃は思いもしない自分の中で自信のあった作文が認められなかつたという事実にはじめて絶望を味わいました。でもそうとうしゃらくさい文書を書いていたのだと思います。だって日本経済の話なんてクソつまんねーし、大体小学生そんな事思うはずねえよ!きっとどっかで読んだんだろ!

そして、私の小学生修学旅行の思い出は、国会議事堂と目が笑っていないピーポ君と書く事への挫折となりました。

 

そこから自分の書く文章に自信がもてなくなりました。

 

しかしながら、齢25になった今そんなことも言ってられなくなりました。文章を書くのが苦手であった女子児童はやがて、仕事の中で様々な文章を書く羽目になります。流石にお賃金をもらっている以上ナマな仕事は出来ねぇってんで、こうやって練習するにいったったんでえ。

と言うのもありますが、何で自分を表現したいという自己顕示欲もあります。

 

私は、元来SNSというものを穴の底に向って独り言を言っているようなものだと思っています。

星新一先生のお話に『おーい、でてこいよ』というものがありますが、まさにそれと同じ。穴のそこに話していると思ったら実は全世界に発信されていたというような心もちで諸SNSには取り組んで行きたいと思っております。

ブログやツイッター等よりは少し力を入れますが、やはり穴の底。誰もきいていないけど、誰かに向って話すようなつもりで発信して行きたいと思っています。

そんなわけで私のかわいい自己顕示欲にひとつお付き合い下さいませ。